ちょっと最近、時間の流れが速すぎる

日々の雑談や本の感想などを書いていきます。

そういえば昨日の新聞に森見登美彦のインタビューが載ってたね

 

昨日ぼーっと新聞読んでたら、森見登美彦さんのインタビューが載ってたので嬉しくなった。

ネットにもあるかなーと探したらあった。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

これこれ。

森見登美彦大好きなんだよー、だからこんな少しのインタビューでも読めて嬉しい。

やっぱり「夜は短し歩けよ乙女」から入って、文庫落ちしたのは全部買ってる。

ただ単行本はなー、貧乏学生にはちょっと手が出しづらいところもあって買えてない。

本棚の場所もとるし。

 

森見登美彦のホラー寄りの作品集に『きつねのはなし』があるけれど、自分はあの中に収録された「魔」が好きだな。

路地裏を駆け抜ける奇妙に胴の長いケモノ、夜道に乗じて通行人を殴りつける通り魔、夕立の中で木刀を持って対峙する少女と青年。

もう出てくるものすべてがワクワクさせてくれるし、全編に漂う気だるげで切ない雰囲気が大好き。

他にも『宵山万華鏡』や『新釈走れメロス』中の「百物語」なんかもホラーっぽくて、こう見てみると結構森見登美彦ってホラー寄りもいける。

 

まあ、元々ヘンテコな謎京都のガジェットを少し捻れば怪談調になるのは目に見えてるし、このインタビュー以外でも内田百閒が好きだと言っていたし納得。

自分も森見登美彦の影響を受けて内田百閒を読んだけど、『阿房列車』の三冊目だったかな、でそれまではただ当てもなく列車に乗ってであちこち行く旅行記だったのが、ふいに不気味な話に転じたのには驚いた。

他の『冥途・旅順入城式』なんかでも、日常のすぐそばに不気味な世界が見えている感じがある。

こう考えると森見登美彦の「日常のすぐそばにヘンテコがある」のと内田百閒の「日常のすぐそばに不気味がある」のは似通っていて、影響受けてるんだなあと。

 

うあー、『夜行』買いたい、でも金が無い。

 

ここ最近、人としゃべってなさすぎる

 

年越してから一週間が経ったわけだけど、すごいことに気づいてしまった。

 

年越してから、親族以外と一言もしゃべってない。

 

おいおいマジか。

考えてみれば年末年始を祖父母の家で過ごし、こっち帰って来てからも父母以外としかしゃべってなかった。

友人知人、誰一人として顔を合わせてないし電話もしてない。

 

特に四日以降は一言も人間としゃべってない。

 

部屋の中ではよく一人で歌ってるから、声は出してるけど会話じゃない。

どうしてこんなことになってしまったのか。

自分以外の誰かに責任を擦り付けたいが、どう考えても自分の責任だ。

 

自分は用事が無ければ家から出ない主義であるし、その用事も誰かに会う必要がある類のものはちょっと思いつかない。

せいぜいスーパーで買い物をするか、ごみを出すかである。

というか年越し後にそれ以外の理由で外出してない。

極力働かずに生きていきたい人間だからバイトもしてない。

 

それに電話だって、自分から誰かに掛けるということは、何かしゃべらなければならない用件でもない限りしない主義だ。

当然、そんな用件は自分の人生にありはしない。

世の中には何の理由もなく電話を掛ける人種がいるようだが、自分にはよくわからない。

何でそんなに他人としゃべりたがるのか。

 

とまあ、ここまでダラダラと自分がいかに人としゃべってないのか、人と関わるのを面倒くさがっているのかを書いてきたわけだけど。

 

さすがにちょっと寂しくなってきた。

 

そろそろ誰かから電話かかってこねーかなとか思っちゃう。

でも自分からかけるのは面倒くさい、というか話す内容が無い。

ちなみに最後に話したのは先月の30日。

古い友人から電話がかかってきて、マルチの勧誘をされたゾ。

「マルチやん」って言ったら「ちゃう、ネットワークビジネスや」って返されて笑った。

 

恒川光太郎「月夜の島渡り」感想

 

沖縄を舞台にした七つの怪異譚を収録した短編集。

どれもこれも、自分たちの日常のすぐそばに不思議な世界へ入り口が開けているような感覚にさせられる話ばかり。

胡弓の音色に呼び寄せられる死者たちの声、無数の靴が木に吊るされた怪人の家、パーラーで働く異様な女。

どれもこれも、次第に自分たちの世界に何者かが忍び寄ってくるような、そんな気分になる。

 

作者の恒川光太郎の作品は結構昔から読んでいて、どれもこれも不思議な雰囲気が気に入っている。

ホラー寄りではあるが派手な幽霊の祟りだとか殺人鬼だとか怪物が出てくるわけでもない、じんわりと怖さや不思議さを感じさせてくれる語り口がうまい。

今までで一番のお気に入りは「南の子どもが夜行くところ」だったが、この作品はそれに匹敵するくらい好きかもしれない。

 

どことなく、例えばこの作品では沖縄、「南の子どもが夜行くところ」ではどこか南の島、というように今自分が居る世界とは少し違った場所が舞台になっている方が好きなのかもしれない。

本当にそういう話があってもおかしくないと思えるのかも。

沖縄って実際にはどうなんだろうかわからないが、怪異譚の舞台にするにはうってつけな場所かもしれないという気がする。

すぐそこに怪しい人物が住んでいても、霊能者が居ても、得体のしれない魔物が居るという噂があってもすんなり納得してしまう空気があるような。

沖縄の人に言ったら心外だと怒られるかもしれないけど。